横浜市立大学脳神経外科では最先端の医療を提供するだけでなく、医学の進歩に寄与する新たな治療法の開発研究も行なっています。
今回、当教室の大学院生である田中貴大先生が、同准教授の村田英俊先生、主任教授の山本哲哉先生と共同で「脊髄圧迫による頚髄症モデルの運動機能がエリスロポエチン投与で改善する」(論文へのリンク)ことを発見し報告しました。
高齢社会となり、脊椎変性に伴う脊髄症の患者さんは増加しています。脊髄症では感覚障害や運動麻痺をきたし、生活の質が低下します。今回の発見は、動物モデルを用いて、脊髄慢性圧迫に対するエリスロポエチンによる神経保護作用(アポトーシスの回避・運動ニューロン保護)を示したものです。今後、さらなる研究を行なうことで多くの脊髄症患者さんの生活の質を改善できる可能性があります。
当科では、今後とも様々な研究を通じて新たな治療法の開発にチャレンジして参ります。