脳腫瘍に関する研究

メンバー

  • 研究統括:立石 健祐(講師)
  • メンバー:中村 大志(センター病院助教),三宅 勇平(助教),笹目 丈,林 貴啓,本間 博邦,大島 聡人(院生)
  • 研究協力者:池谷 直樹(助教),大竹 誠(センター病院助教),高寺 睦美(横須賀共済病院)

研究目的

  • 脳腫瘍の病態を分子生物学的に明らかにすること
  • 脳腫瘍に対する新たな治療法を開発すること

脳腫瘍,特に悪性脳腫瘍で苦しんでいる世界中の患者さんの未来につながる研究を行い,研究成果を通じて社会への貢献を目指します.

具体的研究について

我々は,神経膠腫や中枢神経原発悪性リンパ腫などの悪性脳腫瘍を対象に,病理学的解析や遺伝子解析,分子イメージングなどの技術を駆使した研究を行っています.これらを通じて腫瘍の発生,維持,悪性化などにつながる機序を解明することを目指しています.更にこれらの機序を応用して新たな治療法の開発を目指した研究を行い,脳腫瘍の治療成績を改善させることを目指しています.

これらの研究を実現するためには細胞・動物モデルでの検証が不可欠です.我々は患者さんから得られた脳脊髄腫瘍を用いて以下のような研究を行っています.

  • 患者さんの腫瘍細胞に対する既存の薬剤や放射線治療の感受性を調べることで,個々の患者さんに対する最適な治療法を検討しています.
  • 患者さんの腫瘍細胞を用いたマウス脳腫瘍モデルの樹立を試みています.これまでの私たちの研究成果により,マウス脳腫瘍モデル(PDXモデル)は患者腫瘍の「組織型」「遺伝子型」を高いレベルで再現することが判明しています.このようなマウス脳腫瘍モデルは治療法の開発や病態解明に非常に重要な研究素材となります.
  • 樹立した脳腫瘍細胞株を用いて,遺伝子レベルの解析を通じて腫瘍の発生や悪性化の機序解明を図るとともに,これらの機序を応用した遺伝子異常に特異的な治療法の開発を行っています.

当研究室は国内外でも有数の細胞株の樹立に成功しており,これらの研究素材を活用することで様々な角度から研究が可能となっています.研究室の立ち上げから1年程経過しましたが,順調に研究成果が得られており,研究成果を随時報告出来るよう引き続き努力して参ります.また国内外の主要な研究機関との連携を緊密に図り,世界に通用する質の高い研究を推進できるよう努めて参ります.

競争的獲得資金取得状況および共同研究施設

競争的獲得資金取得状況

  • 横浜市立大学学長裁量事業(かもめプロジェクト):研究代表 立石健祐
  • 公益財団法人金原一郎記念医学医療振興財団:第33回基礎医学医療研究助成金:研究代表 立石健祐
  • 公益財団法人 SGH財団 SGHがん研究助成:研究代表 立石健祐
  • ブリストルマイヤーズスクイブ株式会社研究助成:研究代表 立石健祐
  • 新潟大学脳研究所共同研究資金:研究代表 立石健祐
  • 讃樹会助成研究:研究代表 立石健祐
  • 公益財団法人 高松宮后がん研究基金:研究代表 立石健祐
  • 公益財団法人 日本脳神経財団:研究代表 立石健祐
  • 公益財団法人 がん集学的治療研究財団:研究代表 立石健祐
  • 公益財団法人 武田科学振興財団,医学系研究奨励:研究代表 立石健祐
  • 一般財団法人 横浜総合医学振興財団,推進研究助成:研究代表 立石健祐
  • 公益財団法人 安田記念医学財団,若手がん研究助成:研究代表 立石健祐
  • 科学研究費補助金:基盤研究C:研究代表 立石健祐
  • 科学研究費補助金:若手研究B:研究代表 中村大志
  • 科学研究費補助金:若手研究B:研究代表 大竹誠

共同研究機関

  • マサチューセッツ総合病院・ハーバード大学脳腫瘍研究所
  • 国立がん研究センター脳腫瘍連携研究部門
  • 放射線医学総合研究所分子イメージング部門
  • 杏林大学脳神経外科
  • ブリガムウィーメンズホスピタル・ハーバード大学神経内科
  • テキサスMDアンダーソンがん研究所脳神経外科
  • 横浜市立大学脳神経外科教室連携施設

研究成果

以下のリンクよりそれぞれの研究業績が参照できます.(リサーチマップ)

脳脊髄腫瘍のバイオマーカーの探索と標的治療に向けた遺伝子解析及びヒト由来脳脊髄腫瘍細胞株を用いた前臨床研究(承認番号A190100003)

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