田中貴大先生らの研究成果が、国際学術誌「BMC Medical Imaging」に掲載されましたのでご報告いたします。
論文情報
Parasagittal subdural space: a novel quantitative marker of spontaneous intracranial hypotension syndrome-induced chronic subdural hematoma BMC Medical Imaging 29;25(1):514. doi: 10.1186/s12880-025-02065-6.
研究概要
本論文では、両側慢性硬膜下血腫(CSDH)の中には、外傷ではなく低髄圧症候群(SIH)が誘因となっている症例が一定数含まれ、初療時に外傷性と判断されやすい点が指摘されています。低髄圧症候群合併例は、若年で起立性頭痛を伴うことが多いものの、血腫量や形態のみでは鑑別が困難でした。本研究では、冠状断CTにおいてparasagittal subdural space(傍矢状洞部周囲の髄液腔)が保たれている所見は低髄圧症候群合併例に特異的であることが示されました。また 「両側CSDHでparasagittal subdural spaceが保たれていたら“ドレナージの前に一度立ち止まる”」という臨床判断、治療方針を再検討する重要な手掛かりとなることが示されています。