専攻医の安田将貴先生(論文掲載時の所属:横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救命センター)らの原著論文が Neurotrauma Reports に掲載されました。
循環不全を伴う頭部外傷は少ないが重篤な病態であり、その予後や初期治療に関する報告は限られています。本研究では、高度救命救急センターにおける頭部AIS≧3の外傷患者415例を対象に、ショック群(ショック指数>1)と非ショック群に分類し、予後因子と治療戦略を検討しました。ショック群では非ショック群と異なり、脳神経外科手術介入が予後と有意に相関する結果であり、循環不全を伴う頭部外傷症例ではより迅速な頭蓋内圧改善を目指す治療戦略が重要であることが示唆されました。