横浜市立大学附属病院において、難治性てんかんの患者さんに対して、2022年6月に手術支援ロボットアーム(Cirqロボットアームシステム)を用いたものとしては世界初となる定位的頭蓋内電極留置/頭蓋内脳波(stereotactic electroencephalography:SEEG)を行いました。
難治性てんかんの患者さんではてんかん焦点を特定するために脳の表面や内部に直接電極を留置する頭蓋内電極留置と呼ばれる手法が必要となることがあります。SEEGは開頭(頭蓋骨を専用のカッターで切って外すこと)を必要としないため、従来のシート状電極を用いた頭蓋内電極留置(硬膜下電極留置)よりも身体的負担が小さいことが知られています。また、脳の深い領域に位置するてんかん焦点や、てんかんの電気的ネットワークの広がりを、開頭の範囲に制限されることなく効率よく探索できる点で有用な方法とされています。このシステムを用いることで高精度な頭蓋内電極留置が可能となります。さらに、従来の定位脳手術用フレームを用いる方法に比べて、手術時間で大幅に短縮することが可能となりました。
横浜市立大学附属病院では今後も高度な医療技術を取り入れて、患者さんに安全で効率的な治療を提供していきます。
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