横浜市立脳卒中神経脊椎センターの三宅茂太先生らの論文が、日本脳卒中学会のofficial journalであるJournal of Stroke and Cerebrovascular Diseasesに掲載されました。
この研究は,横浜市立大学附属病院・横浜市立大学附属病院市民総合医療センター・横浜市立脳卒中神経脊椎センターの共同で,脳血管障害に対する治療とリスクなどを検討したものです(STORY: Stroke registry of Yokohama 研究)。
本論文では特に頚動脈狭窄症に対するステント留置術について検討を行ない,その結果を報告しました。今回の検討で特に重要な点は,軽度から中等度腎障害の方でも頚動脈ステント留置術のリスクになり得る事を明らかにした点です。今までは,重度の腎障害を持つ患者さんに対する頚動脈ステント留置術において,治療で用いる造影剤が腎機能の悪化を来す可能性が指摘されていましたが,我々の検討では軽度から中等度腎機能低下が頚動脈ステント留置術の合併症に関連することを見いだしました。今後,他の血管内治療におけるリスク因子の検討や,軽度から中等度腎機能低下が頚動脈ステント留置術の合併症に関連する機序の解明に取り組んで参ります。