横浜市立大学脳神経外科の医局員で、茅ヶ崎市立病院脳神経外科部長である中野渡智先生の論文がNMC case reportに掲載されました。NMC case reportは日本脳神経外科学会が主催する国際学術誌です。
論文は、トルコ鞍上部の良性軟骨腫について、稀な症例の治療経験及び過去の報告の集積について報告しています。
頭蓋内の良性軟骨腫は頭蓋内腫瘍の0.2%と極めて稀なため、その画像検査上の特徴や治療選択は十分確立されていません。本論文では、視野障害をきたした患者さんに対し、手術による腫瘍全摘出を達成し、症状の改善を得られたことを報告しています。治療経験を共有すると共に、脊索腫や神経膠腫との鑑別が重要である事をそれぞれの疾患の臨床経過の違いをまとめることで論じています。
横浜市立大学脳神経外科では希少な治療経験を社会に還元すると共に、臨床・教育を通じて医療の発展に貢献して参ります。