当教室の研修プログラムの魅力はなにか.プログラムを通じてどのようにしてキャリアを積み上げてきたのか.研鑽を続ける先輩医師に,日々のことを語り合ってもらいました.

PROFILE

鴨川 美咲 先生

2018年 秋田大学卒

研修医のときに目の当たりにした,脳神経外科手術の精緻さに深く感動し,この道を志しました.

圓谷 研人 先生

2018年 東北大学卒

日々の努力が患者さんの予後に直結することを実感しています.やりがいと責任の重さを感じつつ研鑽しています.

大竹 誠 医局長

2007年 東北大学卒

神経外傷・救急を専門に,臨床と研究に従事しつつ国内外で研鑽を重ね,2023年から当教室の医局長を担っています.


― 横浜市立大学脳神経外科学教室(当教室)の特色を教えて下さい

当教室は毎年多くの若手が入局する,活気溢れる医局です.そして各専門分野(サブスペシャリティ)に,熱意ある指導医の先生がいらっしゃいます.キャリアを積み上げる中で,必ず目指したい医師に出会えると思いますし,自身の色を探しながら,なりたい医師像に向かい日々励むことができます.

全国から入局者がいるので,出身大学による派閥のようなものが全くないことも特色の1つだと思います.また私は,非常に教育熱心な医局であると感じました.年間を通じて,質の高いセミナーをたくさん準備いただいています.

― 年間を通じて,教育的なセミナーや実習が充実しています

ありがとうございます.教室をあげてセミナーや実習を充実させているので,そう言っていただけると準備しがいがあります!特に勉強になった実習はありますか?

やはり夏季に行われる,頭頚部特別解剖実習(カダバー)です.今年で17年目(編集部 注:2025年度)を迎える,いわば当教室を代表する実習です.本学篤志献体団体「有美会」会員ならびにご遺族の皆様の崇高な御意思と御協力で実現していますが,手術アプローチや解剖学的知見を,本当に深く会得することができました.

冬季には血管内治療に関するセミナー(冬季血管内解剖セミナー)が開催されますよね.血管内治療に焦点を当てた詳細な血管解剖が学べるとともに,ハンズオンでは実際に様々なデバイスを使うことができて,血管内治療専門医試験にもとても役立ちました.

当教室では,この他にも近年急速に手術件数が増えてきた内視鏡・外視鏡手術のためのハンズオンセミナーや,統計学セミナー,珍しいところでは接遇セミナーなど,教育環境を充実させています.


― 先生方の日々の研修について,教えて下さい

当教室の研修プログラムにおける研鑽の様子をお伝えできるよう,お二人には日々の研修風景をまとめた写真やスライドを準備してもらいました.

私は昨年度まで,連携施設である聖マリアンナ医科大学で研修していました.手術の方法やアプローチに横浜市大と少し異なる点があって,自分の臨床の幅が広がったと実感しました.これは実際に執刀させていただいている時の写真です.

当教室は聖マリアンナ医科大学や筑波大学,獨協医科大学など,様々な大学や基幹病院と連携を組んでいます.この点も当教室の魅力の1つかもしれません.

私は昨年まで,小田原市立病院に勤務していました.これは,とある1日のスケジュールです.

朝の勉強から夕方の振り返りまで,濃密な1日のスケジュールですね.小田原市立病院は西湘地区を代表する基幹病院のひとつで,その充実ぶりが伝わってきます.

実際に執刀した件数は1年で74件でした.数は決して多くはないですが,一つひとつの手術で丁寧にご指導いただき,臨床力を着実に高めることができました.特に女性の先生方はライフイベントとキャリア形成について心配される先生も多いと思います.今後,私は例えば出産や育児など,自身のライフステージに合わせて少し臨床をセーブしなければならない時があるかもしれないと思っています.その時に備えて,という理由だけではないですが,今は精一杯,臨床能力を高めたいと思っています.


― 女性医師が働きやすい医局とは?

いまのお話は,まさに女性外科医ならではの視点だと感じます.当教室は日本でも有数の女性医師入局実績を持っていますが,どのような点が女性医師にとって魅力的に映っているのでしょうか?

身近に女性医師がいることが一番の魅力だと思います.出産や育児を経験しながらも第一線で活躍されている先生方が同じ医局にいること,そしてそれを支える医局のサポート体制が整っていることは女性医師にとって非常に心強い環境です.

― 入局を考えている先生方へメッセージをお願いします

当教室は “こんな脳神経外科医になりたい!” を実現できる,多様で魅力的な先生方と充実した環境がそろっています.ぜひ一度見学にいらしてください!

当教室に入ってたくさんの出会いや成長する場があり,入局してよかったと感じていますし,これから仲間になる先生方にもそう感じてもらえるよう努めます.脳神経外科医を志す研修医の先生方をぜひお待ちしています!

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