最先端の血管内治療を学んで

私は大学院を卒業後すぐに,脳神経外科医としての専門性を高め,最新の血管内治療技術について学ぶため,2019年4月から2021年3月まで,筑波大学附属病院の脳神経外科および脳卒中科に病院助教として勤務する機会をいただきました.また,留学2年目の後半は,世界的なパンデミックである新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により,特殊な状況を経験することになりました.

国内留学を通じて,筑波大学は最先端の血管内治療の研究・治療拠点であることを実感しました.特に,臨床治験に接する機会をいただき,それまで新薬の治験などに臨床で触れたことがなく,大変勉強になり,これは今後の臨床活動において大いに役立つものと考えております.また,多くの硬膜動静脈瘻や脳動静脈奇形の症例だけでなく,数々の難治性疾患の治療に参加させていただきました.現在,横浜市立大学で希少疾患に対応させていただけているのもこの経験によるものに他ありません.

留学を通じて得た専門的な知識と経験を活かし,血管障害で苦しむ方への最適な医療を提供していくことが私の今後の目標の一つです.最後になりましたが,今回の留学の機会をくださいました山本哲哉教授,同門・教室の先生方にこの場をお借りいたしまして厚く御礼申し上げます.また病院助教として受け入れ,御指導くださいました松丸祐司教授をはじめ筑波大学脳神経外科・脳卒中科の先生方,スタッフの皆様にも心より感謝申し上げます.

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